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部屋とYシャツとわらG

部屋とYシャツとわらG

小学部4年生 夏休み

2008/08/26
下関帰省 8月7日 「障害児と生きる日常(44479)」 [ 最近のことの日記 ]
 さて、帰省1日目は相変わらず乗り物ばかり。東京駅まで2時間近くかかるというのもあるが、のぞみ優先の新幹線運行体制にあって、新山口駅(旧・小郡駅)ではのぞみからこだまへの待ち時間50分!という驚きの体験をするのであった。

 値段が高くなっても、のぞみで小倉駅まで行き、1駅戻る方が接続が順調らしい。次回以降の検討事項だが、とにかくこの日は、朝6時50分に家を出て、新下関駅には14時50分頃に着いた。

 私の念願であった新下関駅の『肉うどん』を着いて早速食べたのだが、Sは『揚げ天ぷら』好きということもあり、かといってそれに合わせられないほどあの肉うどんへの私の思いも強く(笑)、肉うどんに天ぷらトッピングという贅沢な注文。

 ただ、お昼は駅弁を食べていてあまり入らないので、S、私、妻(見学者)の3人で一杯のみ。

 「一杯のかけそば」のような状態でありながら、贅沢な中身を食べている不思議な親子連れとなった。贅沢といっても600円くらいだけど…。

 ちなみに下関(山口?)のうどんは麺にコシがない。細い円柱状でちゃんぽん麺のようなのだが、今回わかったことで、麺そのものに何か味がついている。出汁がおいしいだけでなく、あれも下関出身者をひきつける秘密のようだ。

 ついでだが、このうどん・そばをよその土地の人に「おいしいよ」とお勧めしてもあまりおいしいと思ってもらえない(笑)ようなので念のため。

 しかし、Sは下関の血が騒ぐのか、私と争うようにうどんをつつき、「肉はいらん」とばかりによけたり私の口に入れながら、天ぷらを食べて、汁にいたってはこれまた私と争うように全部飲んだのであった。

 さて、実家に着いたS、声もかけてないのに勝手に裏の犬小屋に続く場所の鍵を開けて、老犬リョウにあいさつ。といってもニヤニヤ笑いながら、一段高い家の床から足を出して嬉しそうにしている。

 しばらく見ていると、近づいてきた犬の体に足を乗せて押さえて(踏んで)いる。日ごろ動き回るくせになぜかそのままなすがままの犬のリョウ。さらに、両手でアタマから口の部分をなでている…かと思いきや、いつのまにか口のところを両手でぞうきんのように絞ってやっている。完全に、久し振りに会った子分をしめている兄貴分である。

 前回の帰省時に犬の眼球まで触ったりなめたりした男のスキンシップはさすがに違う。

 今回参ったのは、裏の家がシロアリにやられて解体工事をする日程とぶつかったこと。私たちは日中に出かけることが多いからまだいいが、あまりの騒音に犬は結構弱っていた。その家も含めて、辺り6軒くらい同じ建売住宅だったので、その工事の進行を見るにつけ、「この家も誰も住まなくなったら壊す日がくるんだなあ」と少ししみじみとした。

 うちの実家は早めにシロアリ対策をしたから大丈夫…ということだったが、裏の家(シロアリにやられまくり)は4日間かけてばらばらに崩したが、シートもしなければ、殺虫スプレーなどをした様子もなく、ただ単に壊して土台から立て替えるようだ。それって、今までいたシロアリは全部周りの家にぞろぞろ引越ししたんじゃないの…と思うのであった。

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2008/08/26
下関帰省 8月8日 「障害児と生きる日常(44479)」 [ 最近のことの日記 ]
 2日目は、まず父方の墓参り。以前は山奥まで竹やぶを踏み分けて行くような場所だったのだが、もうおじさんおばさんたちが年を取り、そんな山中の墓にはお参りできない…ということで祖母の墓を作る際に、先祖代々の墓のある場所(江戸時代とかの墓石などもある『土葬』の12畳くらいのスペース)から一部の土を持ってきて『移転?』したようだ。それで先祖代々の墓として成立しているのか、前の場所はどうするのか…謎は多いがよそに住んでるものがとやかく言うことではないのでまあいいか。

 その新しいお墓が、あまりにも道路から近い平地にあったので時間が余った。山登り墓参りのころは往復で1時間半くらいかかっていたのが、20分くらいで終了。お昼は川棚温泉名物『瓦そば』(茶そばを焼くこの地方の名物。ちなみにSは焦げるほどよく食べる)行く予定だったのでまだ早すぎる。



 周りを少しドライブだ! 吉母(よしも)海水浴場に行ってみよう! となったのだが、マイ父が車で適当に進んでいくとどんどんその海水浴場方面とは離れていく(笑)。そんな時に、ふと小さな手書きの看板が目に入った。

 『本州最西端 毘沙の鼻』

 行ったことないだけでなく、今まで聞いたこともなかったぞ…ということで目的地変更。狭くてくねくねした道を進む。やたらと鳥や赤とんぼがいる。行き交う車は、観光客ではなくて、ごみ処理場のトラック。岬の隣がごみ処理場らしい。

 そして着いた。なんと無料駐車場やトイレなどよく整備されている。駐車場から岬への道もいい感じだ。展望台からは蓋井島(ふたおいじま)や九州が望めすばらしい景色。これが無料って観光資源としてどうよ…って感じだが、すいていてよかった。

 Sは我が物顔で、手すりの上に立って歩いた。さすがに本州最西端部分の海側の手すりは歩かなかったが…。展望台の土台より先に少しだけ薮というか崖の部分があるのだが、そこには「危ないからこの先は行かないでください」との看板があった。想像するに、「俺の方が本州最西端!」とか言いながら藪の中に入ったり危険なことをしそうな若者(バカモノ)がいそうな気がする。

 それはともかく、偶然にもなかなかいい観光地で時間つぶしができたのであった。

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2008/08/26
下関帰省 8月9日 「障害児と生きる日常(44479)」 [ 最近のことの日記 ]
 3日目の朝食は和食と洋食が選べたので、皆同じにせずに混合して、Sの好きなものが入ることに期待。洋食の卵料理…目玉焼きとかベーコンエッグでよかったのだが、おしゃれな卵料理(名前が思い出せない数種類)しか選べなかったので撃沈。

 また持ち込んだ「めかぶの干したやつ」をつまむS。そこに私の和食のメインとしてアジの干物が焼きあがった。小ぶりなのだが一口食べると濃厚な味でうまい! と一口私が食べたところで食欲に火がついたのか、Sが手を出してくる。食べる、食べる……でひとりでアジを全部食べられた。後からわかったが、これぞ「瀬付きアジ」と呼ばれている近海物のおいしやつだったのだ。日頃偏食なくせに、ちゃんとグルメで生意気である。

 この日も夜の雨は上がり、朝には晴れていたのでまた泳げた。午前中いっぱい海を堪能した…と言いたいところだが、ホテルのプールも気に入ったようで、同じ時間くらい真水のプールで泳いだ。こっちは絶対にクラゲが出ない(笑)から安心と言えば安心だったが…。

 帰りに、この辺りで評判のラーメン屋 『楽’』(「楽」からのれん分けされた店で「らくてん」と読む)に寄った。久留米系九州ラーメンである。しょうゆラーメン育ちのSがどうなるか不安ではあったが試しに入ってみた。

 九州ラーメンの店では、テーブルに「高菜」 「めんたい」 「紅しょうが」「にんにく」などがトッピングとして出てくる店がある。 Sはそれが置かれるなり、紅しょうがを素手で取って食べようとした…。必死で止めてせめて箸で取らせようとしていると、お店の人があわてて小皿を持ってきてくれた。

 注文前に紅しょうがを食べ始める小学生…すごくいじきたない一家のようだが、さすがのマイ父母もこれには便乗しなかったのでほっとした。ちなみにSは好きな餃子をまったく食べず、ラーメンはわけぎ(関東の万能ねぎのようなもの)を食べまくり、麺を少し食べ、スープは結構飲んだ。だがそれ以上に紅しょうがを1カップ近く大量に消費していた…。

 帰りに寄った大スーパーでは疲れたのか大泣き。家に戻るとまたご機嫌で過ごした。じいちゃん(マイ父)が寝ると横にもぐりこんでは足を乗せたりして邪魔をするのがすっかり定着してしまった。

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2008/08/26
下関帰省 8月10日 「障害児と生きる日常(44479)」 [ 最近のことの日記 ]
 4日目は本当はゆっくりごろごろする予定だったが、勝山の100円朝市でいい花が手に入ったとかで(父はここでおばさんたちと戦うのが趣味?)、急遽母方の墓参りにこの日に行くこととなった。

 こちらの墓は旧市内と呼ばれた栄えた方にある。墓から関門橋も見える。が、それだけに人もたくさんだ。違法駐車の嵐。

 そういえば下関の友人ともそのことで話したのだが、下関ではお盆の時期に迎え火や送り火をしない。お盆のときに「盛大に墓参り」をするのだ。ふとそれを不思議に思って、飲み会で友人たちに「下関ではお盆に祖先の霊はどこにいるのか?」と聞いてみたが「家にいる」派と「お墓にいる」派とに分かれた。「お墓にいる」派に、「じゃあ日ごろはどこにおるんか?(笑)」という新たな難題が生まれたが、「そこに私はいません…千の風になって…(笑)」という説もあり…。

 とりあえず、なすの馬の飾りもわらを焼く風習もないが、お墓や仏壇にお供えする「らくがん」は固くて甘くておいしい。

 墓参りの後は唐戸市場(からといちば)に。ここは昔から魚は新鮮だが、今は建て直して観光客向けのつくりにもした。「まいうー」の石塚くんの番組とかテレビでもたびたび出てくる日曜日の唐戸市場は大混雑だったが、握りずしとかふぐのから揚げとか新鮮な魚介類がその場で食べられる。今までは平日しか行かなかったからその商品の多さにも大混雑にも驚いた。

 人込みが得意ではない自閉症児Sを連れてそんな中にいるのは大変だったが、海鮮丼1000円を家族全員で買って帰ることができた。 どれも1000円なのだが、「生うに」のみの丼、「生うに」と「いくら」の丼、「うに・いか・はまち…その他いろいろ」の丼とかそれぞれ入っているものを自分で選べる。その中身だけでは、どの店もおいしいのは同じなので、お客を争うように、この店は「お茶付き!」だったので、迷わず決定した。なかなかおいしかった。

 そうそう忘れないようにメモすると、「ふぐの白子」や「あんこうのすり身」もあると宣伝しているカモンワーフ1階海沿いの「たこ焼き」屋さんは、たこ焼きの外側がおいしくなさすぎて、ぱさついたお祭りのたこ焼きのよう…。なぜか甘いし。雑誌とかにも載っていて期待しただけにちょっとショックだった。どおりで地元の人が誰も並んでないはずだ。

 この日も早めに家に帰ってくつろいだ。

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2008/08/26
下関帰省 8月11日 「障害児と生きる日常(44479)」 [ 最近のことの日記 ]
 5日目。また海水浴に行った(笑)。

 今度は、近場の普通の海水浴場へ行く計画を立てていた。近いと言っても車で30分くらいはかかるが、余裕で日帰りできる。

 それなのに数日前にホテルに泊まってまで山陰の海に行ったのは、「下関の海はきれいではない」という20数年前の思い込みがあったからだ。

 そのころに比べると水がきれいになったと聞いてはいたが、実際に行ってみてびっくり。相当にきれいである。関東だったら伊豆の奥の方まで行った感じかなあ。

 行った場所は彦島というほぼ下関駅周辺の工業地区。ロンドンブーツのあつしの出身地でもある。対岸に工業地区が見えて、大きな船が行きかうのも見えて、でも水質もきれいなのだ。(実はインターネットで行政の海水浴場水質検査のデータを手に入れていたのだが、水質ランクはAA)

 ちなみにそこは『西山海水浴場』というところ。このたび、護岸工事とかもやり直して名前も『ひこっとらんどマリンビーチ』と生まれ変わっていた。「ひこっとらんど」って、旧市内の私たち(当時)がどちらかというとバカにして使う言葉だったと記憶しているけど、自虐的なネタで現代風?を出すところがすてきである。

 でも商売っ気がないのだ。駐車場は無料。駐車場から海までは50m! 満車で駐車できないと困るので朝一番に行ったのだがその後もガラガラ…。たぶん10家族も来ていない。

 お昼ごろに来た若いお父さんお母さんの3家族くらいのグループは、海岸べりでバーベキューの準備。こんなことまで無料でOKなのか!

 また、部活帰りの中学生が体育着で寄っていた。寄り道禁止?(笑)

 もしかしたらここは地元(彦島)の人だけしか来ない超穴場なのかもしれない。

 Sは近所の「しまむら」で買った長袖に身を包み、クラゲ対策も万全。しかし、この海水浴場では見かけることもなかった。湾になっていて波は先のプライベートビーチよりも穏やか。

 Sは砂浜の波打ち際で遊んでは、急に遠浅の海に向かって走り出す…口のぎりぎりの線まで行ってジャンプしながら溺れそうになると手を伸ばす…というのを繰り返してなぜか楽しんでいた。ちょっと戻れば浅くなるから助けはいらないのに、いくら言ってもわからず…遠浅な海岸に慣れてよそで急に深いところに落ちないかちょっと心配になった(といっても目を離すことはありえないから大丈夫だけど)。

 堤防で仕切ってあって、反対側では水上スキーなどのマリンスポーツが行われていた。その堤防で釣りをしている人もいた。なんとものどかな、それでいて雄大な眺め。

 驚いたのは、シャワー室。建物に立派なロッカーとシャワー個室があり、ちゃんとお湯が出るし時間の制限もなし。出るときに支援金100円を支払うだけ…。これだけの設備がすいているのだから、驚きだ。ちなみに西長門リゾート近くの角島の2つの海水浴場は人でごった返していたから、九州からのお客さんはこちらまで足を伸ばしているらしい。

 あまり人が増えるのも困るけど、せっかくいいところなのに知られていないのももったいないか。

 さて、この日は高校の野球部の友人3人との飲み会を設定してもらっていた。つきっきりの息子の世話から離れて羽を伸ばすぞ!(笑) 

 その前に先日亡くなった「友人の父」(KIHACHIさん)にお線香をあげに寄らせてもらった。二度目の癌で、家族よりも先に余命の告知を受け、それを悟ったかのように亡くなる前にはいろいろなことをやり終えて、自分の葬式の段取りまで決めていたとのこと。それよりも前に息子(私の友人)に家業を任せてからも驚くほど口を出さなかった…という話を聞いて、「らしいなあ」と感動した。

 四十九日もすまない祭壇はまだ生々しかった。

 …というしみじみした気持ちを忘れて、飲み会に行き、その息子も含めて飲みまくり、とても楽しかった。帰り道、困ったことに、道や街が大きく変わり自分の家がタクシーの運転手に説明できないことに気がついた(笑)。同乗者(市内在住)がいて助かったが今後の課題として書き記しておこう!

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2008/08/26
下関帰省 8月12日・13日 「障害児と生きる日常(44479)」 [ 最近のことの日記 ]
 6日目は、海響館(下関の水族館)に。家族で行くのは2回目だ。前回行った2年半前、イルカのショー会場の濡れた階段で、ビデオカメラを持ったまましりもちを着いた妻が『尾てい骨骨折』という大技をやってのけてから鬼門となっていたが、今回はそろそろあのショーをSが楽しめるのではないかということで再チャレンジである。もちろん、あの人はカメラ係禁止である(笑)。

 さて、そのイルカやアシカのショー(イルカがかなりすごいことをやる。お兄さんを海中からジャンプさせるとか)は、大人4人(父母込み)が楽しんでいたが、Sは見てるのやら見てないのやら…。私にもたれてぐったりと横になっていたが、イルカがわざと激しく飛び跳ねて、最前列の人たちに水がかかってびしょびしょになると大喜びしていた。(性格悪いな)

 展示生物の見学に移ると人混みも平気になり、水槽の前に座ったり寝たりしてくつろぐ。素通りするときと粘るときがあるから自分なりに何かあるのだろう。

 スナメリの水槽の前では、立ち止まり、コンコンと水槽をノックした後、スナメリ相手に何か謎の言葉を話し始めるS(笑)。それこそ「バビュ・パキューン」みたいな日頃もしゃべらない謎の発音。

 するとスナメリが近づいてきて、Sの顔の前でツンツンしている。誰でもそうなるのかと思いきや、私たちのほうには来ないのだ。そして、座り込み、くつろぎ、時々呼びかけて?見つめ合う(笑)。よその小さな子がその様子を見て「あの子、スナメリと仲良しだよ」と不思議がっていた。仲良しというより、いばっているのだが…。

 犬のリョウといい、この地に来るとなぜか急に動物の親分となるから不思議である。ちなみに日ごろは動物にまったく関心がなく、犬が横を通っても素通りなのだ。

 その後、クラゲがたっぷり入った水槽が気に入り、円形の窓枠に入って一緒にゆらゆら…。4日前に刺されたのと同じ生物だとは気がついてないから仲良しになれるのか…。

 水族館を出た後は、対岸の門司(もじ)にわたって展望台の高い所からの眺めを楽しんだ。

 下関最後の夕飯は、チャーハンや鳥のから揚げなど好きなものをたっぷり用意したのに食べないS。

 みんなの食事が一段落したころ、私が酒のおつまみにしようと、小さめのアジの開きを焼いたのを食べようとしたら目の色が変わった!

 ものすごい勢いで食べ始めた。思わず私はすべて譲ったのだが、大骨があるのでそこから取り分けようとする妻のペースよりも口に入れてしまうほうが早い!

 追加も含めて小アジを3枚くらい食べて、そこからは食欲もりもり。先のチャーハンから鳥のから揚げを食べてみんなを安心させたのであった。

 7日目は行きと同じく、乗り物に乗って帰るのみ。家に帰るとSはバタリと倒れるように寝たのであった。

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2008/09/03
サマーランド 「障害児と生きる日常(45706)」 [ 最近のことの日記 ]
 豪雨の日々の間隙を縫って8月28日金曜日に○○サマーランドに行った。

 朝から晴れてしまったのでたぶん混雑するだろうと考え、こちらは午前は仕事をして、午後3時からの入場だ。

 この時間からのチケットは安くなるし、夜9時までだから大丈夫…と地元の利を活かした技のはずだったが、駐車場入り口で言われたのは「今日は急遽夜6時までの営業となりましたが、それでもよろしいですか?」

 「えー、よろしくないよー。」とは言ったものの、すでにプールモードで浮き輪を片手にやる気満々の自閉症児Sにそんな予定変更が通じるわけがない(笑・自閉症の行動特性の一つに急な予定の変更に弱いっていうのもあるが、この場合はそういう特性の子じゃなくても中止にはできないだろう)ので、あきらめて入場。

 なんでも、前日の豪雨で川が大変なことになったり、土砂が流れ込んでいるので施設点検を大々的にやりたいらしい。

 自慢の『日本最大級(日本最大ではない)の流れるプール』はなんと閉鎖されていた!

 怒って、「安くしないのか?」と言いたくなったが、うちはもともと福祉割引で半額なのでさすがにおとなしくした。チケット販売の時、短縮や規模縮小による割引が何もないと思ったが、入場の時に一人1000円分の金券をくれていたのでなんだか得した気になれた。って、実際は時間削られているからその方が痛いのだが…。

 時間がなくてもいつものパターンを崩さない方がいいので(自閉症児は一般に同じ手順にこだわる…人も多い)、最初にプールを横目に通り過ぎて、ぐるぐる回るものやひゅーっと落ちたり登ったりするものなど乗り物のいくつかに乗った。

 観覧車に乗ると、川の増水で道路が冠水したり、園内の山のがけから土砂が流れ込んだ様子がよくわかった。「こりゃ大変だ、よく今日開けてくれたなあ」というくらい。

 しかし、観覧車は夏に乗るもんじゃない…。中が暑いの何のって、サウナに閉じこめられて約15分?出られない状態に閉口した。高いところが怖くて日頃は絶対に近づかない窓のすきまに、涼風を求めた私は必死で顔を近づけたりしていた。息子Sはいつもながら余裕で手なんか出したりして、私たちに必死で止められた。いくらなんでもすきまから出ようという気はないと思うけど油断はできない(笑)。

 観覧車を降りての帰り道、さっきの乗り物に乗りながら戻ろうと思っていたのだが、Sは、はやる心でそれを断りプール方面にジョギングだ。こういう時だけはわかりやすいヤツだ。

 外のプールに近づくと服を脱ぎ捨てて、突撃!……しかけたが、外のプールの水が冷たいと足洗い場ですでに半泣きモード(笑)。外は暑いけど前日雨水の入ったプールの温度を高めるほどではなかったようで、私も嫌だったので室内のプールに移動。

 こっちは温水・屋根付きの屋内施設。下の階に温浴施設もある。プールは1時間に一度(というか5分くらい)、人工の波が来るようになっていて、その時間になると人がわらわらと集まってくる。

 浮き袋付きのS、波が来ると一緒にジャンプさせるのだが、楽しんでいるのか泣いているのか毎度よくわからないリアクションだ。ゲラゲラ笑ったり、タイミング合わずに濡れると泣いたりをくりかえし、そのくせ、波が終わると、波の来る方向を指さして、「うー(おい、また波を出せ)」と父親に無理な要求をするのであった。

 それにしても外に出たり、自宅と違う場面で、発語のないSの希望をくみ取るのはあいかわらず難しい…。

 大波の後、上の小さなプールで遊んでいて、何か様子がおかしい。何を見て判断したのか自分でも謎なのだが、妻に「トイレに連れて行く。たぶん大便」と言って連れて行くとやはり正解だった。2日間出てないという状況証拠か、顔の表情か、お尻に手をやる微妙な角度か…自分だけわかっても他の人にわかってもらえないと今後困るのだが、とりあえず息子の大便を見破るのだけは私がナンバー1だ(笑)。

 手をつないでトイレにダッシュ! 「それ、うんこだ!」と小便器じゃない方を推薦すると、本人も「うー(そう、うんこなんだよ)」とばかりにそっちに進む。しかし問題があった。2つあるうちの和式しか空いていない。過去に和式で大便をしたのは2回ほどで、その2回とも変わった使い方(反対からやった時と横からやった時)をした。

 せっぱつまっているが、そういう時こそ練習のチャンスだと思い、お尻を出して便器をまたがせる。しかし、海パンが足にひっかかるのでうまく和式の低いウンチングポーズになれない。足が少しだけ曲がった中腰状態のうちに、Sは勝手に発射! 

 「ああ!」と私の嘆きをよそに、大便は結構な距離を、結構な勢いで、ドボンと落ちた! 大きくはねなかったのは奇跡だったが、しかしまあよくぞ便器に入ってくれたものだった。

 すっきりして機嫌も良くなり、水遊びを楽しむのだが、その後もSの意を汲むのが難しい…。

 出口側を指さして「うー(上がる)」と言っているかと思い、いつも最後に入る地下のお風呂に連れて行く。そこでそんなにくつろがないうちに大泣きしたりするので「うー(帰る?)」と言っているかと思い風呂から上がると、「うー(プールだ)」と指さし。

 「なんだ泳ぎ足らなかったのか…」とプールに戻る。

 この1回なら別に文句はないのだが、そこから同じパターンで指さし&不機嫌で伝えようとし、それがあっているのかどうかはわからないが最後の1時間はプールとお風呂を3往復くらいした。

 最後のお風呂の時は、「この後は着替えです。上がるとプールはありません。」としつこく言い聞かせて、それでも上がるとプールを指さしていたが、「ハイ終わりー」とまったく無視。取り合ってもらえないとすんなりあきらめた。

 途中泣いたりもあったから早く帰るようかと思ったが、結局最終の6時までいた。

 最後はご機嫌だったから、まあ楽しめて良かった…となったのだった。


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